クローン病とは??

クローン病は、口腔にはじまり肛門にいたるまでの消化管のどの部位にも炎症や潰瘍が起こる病気で、それらの病変により腹痛や下痢、血便、体重減少などが生じる病気です。文字として綴ってしまうと大したことのように感じやすいのですが、ひどい場合には腸を引き裂かれるような慢性的な痛みで起きていられない状態が何日も続いたり、1日に5回も10回もトイレに駆け込むこともあるので日常生活に支障をきたす患者さんもいます。 クローン病の患者さんの数は1976年には128人でしたが、その後増加し続け、近年では毎年1,500人前後の増加がみられ、2008年度には29,301人の患者さんが登録されています。

[参考リンク]
wikipedia:クローン病
難病情報センター:クローン病

クローン病と戦うにはどうしたらいいの?

個人的な見解ではありますが、高度経済成長につれ私たち日本人の食を支えてきた第一次産業から、第二次産業、第三次産業と日本人の『職』が変化するとともに、『食』が大きく変化してきました。極端なことをいうと、汗をかかずとも贅沢ができるようになりました。それが穀物で何千年も生命を維持してきた日本人のからだのリズムを壊しているのではないでしょうか。これはクローン病のみならず、あらゆる現代病に当てはまることです。世界的にみても先進国にクローン病患者が多く、北米やヨーロッパで高い発症率を示しています。原因不明の難病ではありますが、環境因子、食生活が大きく影響し、動物性タンパク質や脂肪を多く摂取し、生活水準が高いほどクローン病にかかりやすいと考えられており、私自身も痛感しています。

現代医学によるクローン病治療の目的は病気の活動性をコントロールして緩解状態を維持し、患者さんのQOL(Quality of Life)を高めることです。そのために薬物療法、栄養療法、外科療法を組み合わせて、栄養状態を維持し、症状を抑え、炎症の再燃・再発を予防します。つまりは、クローン病を完治させる根本的な治療法は現時点ではないということになります。私の経験談ですが、病院に通っても、薬を処方されても、医者が勧める栄養療法を行っても腹痛や下痢は治まらず、現代医学の限界を感じました。医者が勧める栄養療法とは消化の良い食べ物や脂質の少ない食べ物を勧めるだけの、ただの「食事制限」であり、これは患者さんに大変なストレスを与えるものです。そして最後には、必要な栄養が入った液体薬を処方する始末です。これでは、噛むことによる唾液の分泌もなくなり、また基礎代謝や免疫力も落ち、からだ全体のことを考えるとかえって良くないと思います。

私とクローン病

私は食生活の改善、基礎代謝や免疫力の向上に着目し、玄米菜食をして太陽の下での農作業をすることによりからだ作りをすることで、腹痛で頻繁に寝込んでいた生活にピリオドを打ち、クローン病を克服しつつあります。克服しつつある今も、絶えず自分のからだに合う食べ物や事柄を試行錯誤しながら探っています。上記に綴っていることは、私自身に合ったというだけで、他のクローン病患者の皆さんに合うとは限りません。また、内容的にも現代医学を批判していますので、気分を悪くされた方もいらっしゃるかもしれません。もし、そうであればお詫びいたします。ただ、同じクローン病で苦しむ皆さんと共に病気を克服し、皆さんのお役に立ちたい気持ちは確かですので、焦らずゆっくりと進んでいきましょう。